活動のご報告
2012年3月24日(土)、茨城県土浦市立真鍋小学校・土浦第二中学校の児童・生徒15名(小学生13名、中学生2名)と父兄12名が、「 真鍋の桜保存会」の引率で、東日本大震災の被災地・陸前高田市で行われる桜の植樹ボランティア活動に参加することが決定しました。
これは、「陸前高田さくらプロジェクト」の趣旨に賛同した土浦市長・中川清氏から、「真鍋の桜保存会」(菊田和衛会長)を紹介して頂いたことを契機に、「保存会」が計画し、実現したものです。
真鍋小学校の校庭には樹齢100年を越える染井吉野が5本あり、巨樹・老樹として全国的にも名高く、県の天然記念物の指定を受けています。開花時に6年生が新入生を背負って桜の木を一周する「お花見集会」も広く知られています。(真鍋小ホームページ参照)
「保存会」は同校の卒業生である町の有志によって運営され、学校とともに桜の保護、桜まつりの開催、クローン桜を市内に植えるなどの活動をしています。
真鍋小・土浦二中の児童・生徒は、保存会の保有する「真鍋の桜」のクローンを、津波で被災した高田小学校に寄贈します。ただ、高田小が津波で校舎が1メートルほど冠水していることもあり改修の予定があること、また塩害によって苗が枯死する懸念があることから、今回は目録を贈呈することになります。
また、保存会は菊苗300株を持参して植える計画です。
当日午前11時、一行は高田小で「真鍋の桜」の目録を同小の木下校長に贈呈し、同時に校長から被災した当時の様子や学校の現状などを話していただきます。その後、同市小泉地区で地元の方の指導の下、70本の苗木の植樹を行います。この苗木は、「陸前高田さくらプロジェクト」に里親になってくださった方から寄せられたものです。
植樹を終えた後、一行は避難所になっていた小泉の公民館で昼食をとり、そこで区長さんはじめ地元の方から津波の実態、避難生活のご苦労、現在の町の様子などを話していただきます。昼食は小泉地区のお母さん方が調理してくださいます。
「陸前高田さくらプロジェクト」は、被災地の復興を願う全国の方々に呼びかけて里親になっていただき、寄付によって購入した桜の苗を、ボランティアを募って陸前高田市に植えていくことを活動の中心にしています。里親になってくださった方々が遠くから桜の生長と復興を見守り、ボランティアの方々が実際に被災地を訪れて地元の方と交流することは、息の長い支援になるものと考えます。
今回、真鍋小・土浦二中の児童・生徒が実際に被災地を訪れて見、感じ、被災された方の話を聞くことは、彼らにとって大きな財産になると思います。そして何より、元気な子供たちが「桜の使者」となって被災地を訪れることは、陸前高田市にとどまらず、すべての被災地の方に強い支援のメッセージになると期待しています。