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陸前高田さくらプロジェクト

活動のご報告

イヴに植樹

 12月24日、クリスマスイヴの日に、茨城県立竜ヶ崎一高の生徒24人と引率の先生4人が陸前高田を訪れ、市内の松峯神社に12本の桜を植えてくれました。
 23日夜、竜ヶ崎を出発し車中泊した一行は、前夜来の雪が残る中、松峯神社の宮司さんに迎えられ、元気に苗を植えました。
 松峯神社は高台に位置していて津波の被害はありませんでしたが、参道のすぐ下まで押し寄せた波の痕跡が生々しく望めます。地震によって社殿の屋根瓦が一部崩落したため、今もシートがかけられています。宮司さんはご自身も境内に桜を植えてきていて、今回の植樹を大歓迎してくださいました。

 植樹後一行は、震災後5か月間避難所になっていた小泉公民館に移り、避難所の運営に当たられた馬場さん、新沼さん、菅原さんから、避難生活の実態を聞きました。
 また、震災時、気仙小学校の校長であった菅野祥一郎先生から、3月11日の様子を聞きました。気仙町は高田市の中でも最も被害の大きかったところで、小中学校は全壊、家屋数軒が残るのみというありさまでした。判断を誤れば甚大な被害を被ったに違いない状況の中で、菅野校長は一人の在校生の被害も出さず、それは「奇跡の気仙小」と称賛されました。(なお、これを契機に、菅野先生は「さくらプロジェクト」の代表に就任してくださいました)
 竜ヶ崎一高の24人は、ユニセフの「絆プロジェクト」の高校生代表として2013年2月、2週間にわたってカナダを訪問するメンバーで、カナダで今回の震災の実態を訴えるために高田を訪れたこともあって、全員がメモを取りながら熱心に話を聞いていました。
 食事は仮設のスーパーからそれぞれが弁当を買って食べたのですが、地元のお母さんがトン汁を作ってごちそうしてくださいました。

 その後一行は、灯油など支援の物資を持って仮設住宅を訪問し、グループごとに仮設住宅に入って住人の方から直接現在の生活の実態を聞き、最後に街の様子を見て帰路につきました。

 竜ヶ崎一高の24人は、被災当日の話を聞き、避難所生活、そして現在も続く仮設住宅での生活実態を見聞することができました。さらに、復興には程遠い街の実態を見、感じたことで、地元でも、カナダでも、被災地の実情を広く発信してくれるものと期待しています。(2012年12月)